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資産運用/投資

資産運用・投資分野のフィンテックとしては、主に以下の4つがあります。

①ロボアドバイザー
②資産管理(PFM)
③ネオバンク
④ソーシャルトレーディング

出典:2016年4月経済産業省PDF

今回は、この4分野について解説します。

①ロボアドバイザー

(1)ロボアドバイザーとは

ロボアドバイザーとは、個人の金融資産運用のアドバイザリー業務を、インターネット上で人工知能(AI)が助言・代行するサービスです。

資産や年齢・リスクに関する考え方などいくつかの質問に答えるだけで、自分に最適なポートフォリオ(資産配分)を選択することができます。

個人の資産運用は、金融のスペシャリストであるフィナンシャル・アドバイザーに割高な手数料を支払って相談する、もしくは自力で投資をして運用するのが一般的でした。しかし、ロボアドバイザーの登場により、投資アドバイスから実際の資産運用までオンライン上で行うことができるようになったのです。

先行するアメリカでは、ロボアドバイザーによる運用残高が2020年までに2兆ドル(約200兆円)に達するとみられており、日本においてもスマホなどで資産運用を完結したい若い投資家中心に、幅広く利用が広まっています。

ロボアドバイザーは、主に次の2つに分類することができます。

⦁投資助言型

投資家に対して、最適な資産配分や投資対象の助言だけを行うタイプ

⦁投資一任型

最適な資産配分や投資対象の助言から、実際の購入・運用まですべて行なってくれるタイプです。現在は投資一任型タイプの人気が高まっています。

(2)ロボアドバイザーのメリット

⦁手数料が安い

銀行や証券などの対面や電話による資産運用の相談にかかる手数料に比べると、ロボアドバイザーの手数料は極めて安い傾向にあります。購入時手数料はかからず、運用手数料として毎年預かり資産の1%前後だけかかるのが主流です。

同じような資産運用サービスとして、「ファンドラップ」があります。ファンドラップとは、金融機関と投資一任契約を結ぶサービスで、金融機関の投資アドバイザーが運用の助言をするサービスです。これはロボアドバイザーと同じような内容ですが、手数料として年間3~4%を金融機関に支払う必要があります。

また、ファンドラップは一般に数百万~数千万円の資金が必要です。ロボアドバイザーなら、数万円程度で始めることができるので、気軽に資産運用を始めることができます。

⦁時間や場所を問わない

これまで、金融機関でアドバイスを受けるには、窓口に出向いたり電話したりする必要がありました。

しかし、ロボアドバイザーならインターネット環境があれば時間や場所を気にすることはありません。スマホやタブレットなどのモバイル端末を活用することにより、いつでもどこでも資産運用のアドバイスを求めることができたり、自分のポートフォリオがどのようになっているかを確認したりすることができるのです。

⦁AI(人工知能)による客観的な投資判断

ロボアドバイザーの投資対象は、投資信託およびETF(上場投資信託)です。 その時々の証券会社の販売戦略に左右されず、 AI(人工知能)が最適な投資戦略を提示してくれます。

投資家は客観的なアドバイスをベースとする投資判断が可能になるのです。さらに、投資一任型のロボアドバイザーなら、銘柄の選定から購入まですべて自動で行ってくれるので、客観的で最適な投資戦略を決めることができます。

(3)ロボアドバイザーのデメリット

⦁元本保証ではない

ロボアドバイザーは、投資家の年齢や資産・リスク許容度に合わせた商品を提案してくれます。さらに投資一任型の場合は、購入から運用まですべて自動的に行ってくれますが、元本が保証されているわけではありません。

投資信託やETFを利用して幅広い銘柄に投資するので、リスクを軽減させることはできますが、損失が出る可能性もあるということは覚えておきましょう。

(4)米国・日本における代表的なロボアドバイザーサービス

フィンテック全般に共通して見られるように、ロボアドバイザーでも当初フィンテックベンチャーが仕掛けて、続いて銀行や証券会社などの金融機関が取り組むといった展開になっています。

ロボアドバイザーが普及している、米国の運用残高は以下の通りです(2017年)

出典:STATISTA

米国のロボアドバイザー市場は、2020年に2兆ドル規模に達すると予想され、資産運用残高全体の5.6%を占めると見られています。それでは、代表的なサービスを見ていきましょう。

⦁Vanguard(バンガード)

出典:vanguard

運用総資産額549兆円、投資家数2,000万人以上を抱える世界最大規模の資産運用会社であるバンガードが、ロボアドバイザーでもトップの預かり残高を誇っています。

投資信託や ETFを低コストで提供しているバンガードですが、ロボアドバイザーでも資産5万ドル以上の個人に対して0.3%という圧倒的な低コストでハイブリッド型のロボアドバイザーサービスを提供しています。

ハイブリッド型とは、既存のロボアドバイザーサービスだけでは物足りないという顧客のニーズに対応するため、伝統的な対面や電話によるアドバイスを組み合わせたサービスです。これによりAI(人工知能)だけでなく、人のアドバイスを求める顧客も勧誘することができ、より幅広い顧客ニーズに対応しているのです。

⦁Betterment

出典:Betterment

Betterment(ベターメント)は、ニューヨークに本拠を置くロボアドバイザー資産運用会社です。大手資産運用会社と提携していることから、ロボアドバイザーと電話によるアドバイザーを組み合わせたハイブリッドサービスの提供を行っています。

最低投資金額がないことや、手数料が年間0.25~0.4%と安いことから、フィンテックベンチャー系で一番預かり残高が多いサービスです。

続いて、国内の代表的なロボアドバイザーを見ていきましょう。

⦁ウェルスナビ

出典:ウェルスナビ

ウェルスナビは、投資一任型のロボアドバイザーサービスです。預かり資産は1,400億円、運用者数は12万人を超えています。

いくつかの簡単な質問に答えるだけで投資家に最適なポートフォリオを提示し、銘柄の買い付けから運用まですべて任せることができます。手数料は預かり資産の1%(3000万円以上は0.5.%)ですが、最大0.9%まで手数料を割引きする長期割があるので長期間運用を続ければ続けるほどおトクです。

ウェルスナビの投資対象は、海外に上場しているETF( 上場投資信託)です。6~7つの海外上場ETFを通じて、世界約50カ国11,000銘柄に分散投資することができます。長期間の投資を続けることで、世界経済の成長率を上回るリターンを目指します。

⦁THEO(テオ)

出典:テオ

テオは2013年に業務を始めた、日本におけるロボアドバイザーの先駆的サービスです。最低投資金額は1万円と少額から始めることができます。5つの質問と回答から顧客のリスク許容度を診断し、資産運用の方針とポートフォリオを決定してくれます。

テオの手数料は預かり資産の1%(3,000万円を超える部分は0.5%)。さらに、預かり残高に応じて手数料が最大35%割引されます、

テオのポートフォリオは、最大30種類以上のETFから構成されています。世界86の国・地域にわたり、最終的な投資対象は11,000銘柄以上という豊富さを誇ります。株式や債券だけでなく、金や原油などの商品や不動産なども投資対象です。

②資産管理(PFM)

(1)PFMとは

PFMとは、”Personal Financial Management”の略で、個人の資産負債管理サービス。銀行や証券、保険・クレジットカードなどインターネットで提供されているさまざまな口座の残高や引き出し情報などを一元管理したり、金融機関が金融商品や金利の情報を顧客に提供したりするサービスです。

金融機関の口座一元管理は、「アカウント・アグリゲーション」と呼ばれています。以前はそれぞれの口座にログインして残高照会をする必要がありましたが、各金融機関のAPI(Application Programming Interface)やスクリーンスクレイピングという技術を利用して、複数の金融機関の口座情報を取得。収入や支出情報を管理できるのです。

アカウント・アグリゲーションサービスには、評価損益や目標金額の達成状況を把握できるケースもあります。顧客は資産残高や収入・支出を細かく管理することにより、きめ細かい資産管理ができるのです。

レシートをスマホなどで撮影することにより、支出金額と使用用途を食費や光熱費などに自動分類でき、家計簿に反映させることができます。

(2)代表的なPFMサービス

⦁Mint(米)

出典:Mint

Mintは2007年にシリコンバレーでリリースされたPFMツールの草分け的存在です。顧客が銀行口座やクレジットカードのログイン情報を入力すると、自動で残高や利用額の履歴の情報を収集して管理することが可能です。また、節約に関する提案や他の顧客として比較した支出傾向の分析も提供しています。

さらに、顧客の年齢や家族構成・居住地などから、もっとも適した証券会社や保険会社を推薦するサービスも提供しています。

⦁マネーフォワード(日本)

出典:マネーフォワード

マネーフォワードは、ユーザーが家計簿を自動で構築できるサービス。アプリを使ってパソコンやスマホなどを金融機関につなげば、複数の口座の利用履歴や残高を一括管理できるアカウント・アグリゲーションにより家計簿が作成されます。

毎日の支出を食費や日用品などに自動で分類。お金を何につかっているのかが簡単に確認できます。そして、過去からの収支の状況や資産の推移が表やグラフで自動作成されるので、節約意識を高めることができるのです。

セキュリティ面が気になりますが、メールアドレスや金融機関にアクセスするためのデータはすべて暗号化され、厳重に管理されます。また、金融機関のパスワードやクレジットカード番号を預ける必要はありません。

尚、PFM個人財務管理の詳しい記事はこちらの記事をご覧ください。

③ネオバンクとは

ネオバンクとは、既存の銀行と提携して、今までの銀行とは異なるサービスを提供するフィンテックベンチャーです。銀行業登録を行わずに、ネットバンク機能の一部に特化した金融サービスのアプリを提供します。

ネオバンクは家計簿サービスと異なり、あくまでも提携した金融機関のプラットフォーム上に独自のインターフェースを構築。モバイルを通じてオンライン上の決済やキャッシュフローの管理を提供し、実際のやりとりは提携銀行が行います。

ネオというのは「新しい」という意味もありますが、ネオバンクでは以前からあったものを新しいカタチにするというニュアンスがあります。既存の金融機関のサービスをパソコンやスマホを使って、よりユーザーに使いやすい形にして提供しているのです。代表的なネオバンクサービスは”SIMPLE”です。

⦁SIMPLE(米)

出典:SIMPLE

SIMPLEは米国で展開しているネオバンクサービスです。ほかの銀行に比べて低い預金金利が設定されていますが、その代わりすべてのサービスが無料となっているのが特徴。無店舗によるビジネスを展開し、スマートフォンかキャッシュカードいずれかのみで利用可能です。

④ソーシャルトレーディング

サービスを利用している人達で自己のポジションを公開し、利用者は高パフォーマンスとなるトレーディング方法を共有します。

⦁eToro(イートロ)

イートロは、株取引や為替取引などを差金決済取引(CFD)で提供するオンライン専用の会社です。SNSトレードとして世界最大級で、世界140カ国以上でサービスを展開しています。ただし、日本でのサービスは行っていません。