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ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングは、新たな資産運用として注目を集めています。数万円と少額から始められ5%以上の高い利回りが得られるのが魅力です。しかし、元本が返ってこないなどのトラブルもあります。

この記事では、ソーシャルレンディングの特徴やメリット・デメリットについて解説します。

1.ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングとは、借り手(お金を借りたい企業)と貸し手(お金を運用したい投資家)をマッチングさせるサービスです。ソーシャルレンディング事業者がインターネットを通じて多数の投資家からお金を集め、そのお金を人や企業に融資します。そのため、ソーシャルレンディングは「融資型(貸付型)クラウドファンディング」とも呼ばれています。

借り手は少ない金利負担でお金を借りることができ、投資家は利回りのいい資産運用が可能です。

ソーシャルレンディングの仕組みは、インターネットでお金を集める「クラウドファンディング」の一種です。2005年にイギリスで、2006年にアメリカで始まりました。国内の市場規模は以下の通りです。

出典:矢野経済研究所

矢野経済研究所の調査によると、2017年度の国内クラウドファンディングの市場規模は、新規プロジェクト支援ベースで前年度比127.5%増の1,700億円。市場規模は、ここ数年で急拡大していることがわかります。

出典:矢野経済研究所

そして、クラウドファンディングの約90%はソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)になっています。クラウドファンディング市場は、ソーシャルレンディングを中心に成長しているといっても過言ではないでしょう。

2.ソーシャルレンディングのメリット

(1)高い利回りが期待できる

国内では低金利が続いていています。大手銀行の普通預金は0.001%、定期預金でも0.01%とほとんど金利がつきません。しかし、ソーシャルレンディングでは、不動産担保付きで年率5%、担保なしで年率10%以上の高い利回りが期待できます。

高い利回りが実現できる理由は、財務的には健全でも銀行から融資を受けられない企業があるからです。創業間もないベンチャー企業や、借入期間の短い融資の場合、銀行からの融資を受けるのは難しくなります。

一方、ソーシャルレンディング事業者は柔軟に審査を行います。借入金を返済できるかという点は厳しくチェックしますが、銀行のように創業年数や担保などで判断しないようにしているのです。

(2)手間がかからない

ソーシャルレンディングを始める場合、事業者のWebサイトで必要事項の入力や必要書類のアップロードを終えたあと、出資の申し込みと入金を済ませるだけで手続きが完了します。

そして、ソーシャルレンディングは価格変動リスクがありません。株式投資やFX(外国為替証拠金取引)などのように日々価格が変動するようなことがないので、管理も非常に楽です。

一度投資をすると、運用期間が終わるまで何もする必要がありません。日中忙しくて価格をチェックすることが難しいサラリーマンや主婦の方、投資経験の少ない初心者に向いていると投資手法です。

(3)少額から短期で運用が可能

ソーシャルレンディングは、最低1万円から投資できます。1万円であれば仮に失敗したとしてもダメージはそれほど大きくありません。また、投資期間も多くの場合3カ月から1年程度になっているので、短期での運用が可能です。

最初から5年や10年も資金を預けるのは勇気がいりますが、短期間ならば気軽にチャレンジできます。まずは運用期間の短いファンドから始め、慣れてきたら徐々に期間を伸ばしてみるのがいいでしょう 。

(4)安定的なパフォーマンス

株や FX では売買技術が必要です。利回りも人によって大きく異なり、ときには損失が出ることも珍しくありません。

しかし、ソーシャルレンディングは利回りがあらかじめ決まっていて、パフォーマンスも安定しています。融資先の企業が貸し倒れをした場合は資金が戻ってこない可能性もありますが、2018年1月時点におけるソーシャルレンディングの過去3年間の貸し倒れ率は1.47%。比較的安全性が高い金融商品です(クラウドポート調べ)。

ただし、元本保証ではないことと、返済遅延は複数発生しているので、一つのファンドに全ての資金を投じるのはなく、複数のファンドに分散投資した方が安全です。

3.ソーシャルレンディングのデメリット

(1)大きな利益は狙えない

10%超など高い利回りが期待できるソーシャルレンディングですが、株式や FX のように短期間で資金を数倍にするようなことはできません。元本の値上がり益が期待できないからです。

大きな損失が出る可能性は低いものの、一攫千金は狙えません。コツコツと安定的に運用し、着実に利回りを積み重ねていく金融商品であるということを理解しましょう。

(2)投資先がわからずデフォルトリスクがある

ソーシャルレンディングは、誰に貸したかということが完全にはわかりません。ソーシャルレンディング事業者は貸金業法の制約上、借り手企業を保護するために投資家に借り手企業の情報を完全に公開しないからです。

さらに企業へ融資するという構造上、なんらかの理由で借り手企業が返済不能になった場合、デフォルト(債務不履行)になります。投資家にとっては投資金の一部または全額が返還されないため、損失を被ることになってしまうのです。返済されても返済期日が後ろ倒しになる「返済遅延」が起きることもあります。

(3)流動性が低い

ソーシャルレンディングでは、一度ファンドに投資すると運用期間中は資金がロックされ、満期を迎えるまで資金を引き出すことができません。

これは、借り手の返済遅延が起こった場合も同じです。投資する際は生活資金ではなく、長期間ロックされても大丈夫な余裕資金で運用するようにしましょう。

4.ソーシャルレンディング投資を成功させるために

(1)分散投資をおこなう

高い利回りが期待できるソーシャルレンディングですが、投資対象を分散化してリスクの集中を避けることが大切です。特定の事業者やファンドに資金を集中させていた場合、その事業者が倒産すると投資金額すべてが返ってこない可能性があるからです。

ただ、複数のファンドに投資金額を分けるだけでは不十分です。事業者・テーマ・融資先など他の分類も意識した分散投資を行いましょう。

(2)案件を継続させて複利効果を狙う

ソーシャルレンディングは、3カ月から1年以内と短期での案件がメインです。投資する資金は、満期がきてもできる限り次の案件に投資することをおススメします。

運用により得た収益を再投資することで、利益が利益を生んでいく「複利効果」が期待できるからです。自分の信頼できる事業者やファンドを複数見つけ、案件が途切れないように運用していくことが成功の秘訣です。

5.ソーシャルレンディング事業者の種類

ソーシャルレンディング事業者は、主に以下の4つに分類できます。

(1)不動産

日本のソーシャルレンディングは、不動産と共に発展してきました。不動産開発やリノベーションなどを手掛ける国内の不動産関連事業者に貸付を行っています。資金の使い道は、不動産の取得資金や建築・改装資金。不動産が担保として設定されていることが多いです。

(2)事業性資金

事業性資金とは、新規事業の開始資金や運転資金です。企業・店舗・飲食店などに貸付けします。

(3)再生エネルギー

太陽光・バイオマス発電・水力など国内のエネルギー関連事業者に貸付けします。

(4)海外ローン

海外の個人に貸付け。ただし、直接貸付けるのではなく、現地の銀行やマイクロファイナンスなどを通じて貸付けが行われます。

6.代表的なソーシャルレンディング業者

(1)SBIソーシャルレンディング

出典:SBIソーシャルレンディング

⦁ 利回り    3~10%
⦁ 最低投資金額 1万円

2011年にサービスを開始したSBIグループの100%子会社です。証券や銀行など多くの金融事業を展開するSBIグループなので、事業者の信頼性は高いです。

ソーシャルレンディング事業者は新興の会社が多く、基盤がしっかりしていないという評判の会社もあります。その中で SBI ソーシャルレンディングは、資本の安定性や会社の信頼性という点ではSBI グループに属しているので、他のソーシャルレンディング事業者とは一線を画しているといえます。

融資残高は310億円、登録完了数35,326人(2019年5月時点)と業界でも最多水準です。

出典:SBIソーシャルレンディング

不動産担保ローンから再生エネルギーまで、幅広い種類の中からファンドを選べます。

(2)OwnersBook(オーナーズブック)

出典:オーナーズブック

⦁ 利回り    約5%
⦁ 最低投資金額 1万円

オーナーズブックは、2014年9月にサービスを開始した業界初の不動産特化型ソーシャルレンディングサービスです。一口1万円から投資可能で、まとまった資金がない個人投資家でも十分参加することができます。

オーナーズブックを運営するロードスターキャピタルは、2017年にマザーズ市場への上場を果たしました。不動産のプロフェッショナルが運営する不動産ファンドに投資したい方におすすめの事業者です。

想定利回りは5%程度とソーシャルレンディングの中ではあまり高くありませんが、すべての案件に不動産担保を設定しているといった特徴があります。

そのため、借り手企業に貸し倒れなどの不測の事態が起こった場合でも、比較的資金を回収できる見込みが高くなっています。

(3)クラウドクレジット

出典:クラウドクレジット

⦁ 利回り    5.9~13.0%
⦁ 最低投資金額 1万円

クラウドクレジットは、2014年6月にサービスを開始。さまざまな海外ローンに分散投資を行い、資産を複利で増やすことを目指します。南米やヨーロッパ・アフリカなどの小口債権に特化したソーシャルレンディング事業者です。

海外案件に特化しているので、5.9~13%と高い利回りが期待できます。また、伊藤忠商事から資金を調達しており、こうした大手企業が株主になっている点は、ソーシャルレンディング事業者の信頼性が高まるポイントの一つです。

ただし、高い利回りが期待できる分リスクも高くなり、返済遅延などのリスクが他の事業者に比べて比較的高くなっています。また、海外案件なので為替の変動リスクがあります。そのため、クラウドクレジットでは同じファンドでも、「為替ヘッジ付き」と「為替ヘッジなし」の2種類が用意されている案件があります。

(4)Funds

出典:Funds

⦁ 利回り    1.5~6%
⦁ 最低投資金額 1円

ソーシャルレンディング各社の比較サイトを運営している、クラウドポートが始めたソーシャルレンディングサービスです。最低投資金額はなんと1円。利回りは1.5~6%程度が期待できます。

Funds自体が募集を行うわけではありませんが、代わりにクラウドポートの定めた基準をクリアした企業が、必要な資金を調達する目的でファンドを組成します。

参加する企業は、上場企業や成長が期待されるベンチャー企業。監査法人の監査を受けている、もしくはベンチャーキャピタルから出資を受けている企業なので、第三者からのけん制が効いており、不正を起こす確率が低い企業です。

その上で運営適格性を厳しく審査。財務状況を始めとした厳密な査定を行っています。また、運営中のファンドについても決算期ごとのモニタリングを行い、ユーザーに報告しています。

(5)レンデックス

出典:レンデックス

⦁ 期待利回り   6~10%
⦁ 最低投資金額  2万円

レンデックスは2017年にサービスを開始したソーシャルレンディングです。大部分のファンドに担保が設定されていて、1年以内の短期投資が中心です。最低投資金額は2万円からで、6~10%の高利回りが期待できます。

7.まとめ

今回は、ソーシャルレンディングの特徴とメリット・デメリットを解説し、代表的なソーシャルレンディング事業者を紹介しました。

1年以内と短期の投資にもかかわらず、5~10%程度と高い利回りが期待できるソーシャルレンディングの市場規模は拡大しています。1万円と少額から始めやすく、価格変動リスクもないので初心者にもおすすめの資産運用方法です。

ただし、投資先の事業者が倒産した場合は元本が返ってこないリスクもあります。一つの案件に集中するのではなく、複数の案件に分散投資するようにしましょう。