
「イーサリアム」や「ネム」などのアルトコインについての知識はあっても、ダッシュコイン(DASH)についてはあまり知識がない方も多いと思います。
ダッシュコインは秘匿性と即決性に優れているため、将来的に社会インフラになりうる可能性がある仮想通貨です。
しかし、その利便性からダークマーケットやマネーロンダリングに利用されており、政府による規制の可能性が否定できない仮想通貨でもあります。
ダッシュコイン(DASH)の特徴
ダッシュコインの特徴は秘匿性の高さと即時承認にあります。
ダッシュコインは以前はダークコインと呼ばれており、ダッシュコインは秘匿性の高さをコンセプトにして開発された仮想通貨なのです。
ダッシュコインでは「ダークセンド」と「プライベートセンド」と呼ばれるトランザクション形式が採用されています。
ビットコインではコインの正当性を証明するために送金履歴などはすべて残りますが、ダッシュコインのトランザクションでは送金履歴を秘匿することができるため取引の履歴は残りません。
またビットコインでは通貨の承認(取引)に10分ほどかかりますが、ダッシュコインでは約1.4秒ほどで承認をすることができます。
そのため、ダッシュコインはビットコインの欠点である承認スピードの遅さというものを克服し、秘匿性や即決性からビットコインよりも利便性が高い仮想通貨ということができます。
またダッシュコインではマイニング(採掘作業)のことを「マスターノード」と呼びます。
マスターノードになる条件は1000ダッシュコイン以上の保有と条件付けられており、2017年10月価格では3900万円ほどのダッシュコインの保有が必要となるため、個人投資家がマスターノードに参加できる可能性は低いといえます。
ダッシュコインは日本国内の取引所では「コインチェック」のみで取り扱っています。
しかしコインチェックでは手数料が6~7%と割高なため、短期売買による利差益を狙う場合は海外取引所で口座を開設したほうがいいでしょう。
ダッシュコイン(DASH)の将来性
ダッシュコインは秘匿性と即決性に優れた技術を有しているので、技術的優位性から中長期的な値上がりが期待できます。
ダッシュコインは長らくマイナーコインの一つに過ぎなかったのですが、2017年に入ってからは急激な値動きを見せ、一時は世界シェア第3位の仮想通貨となりました。
現在の価格推移は「ビットコイン」やメジャーアルトコインの「イーサリアム」、「ネム」などに近い値動きを見せており、仮想通貨市場の人気とダッシュコインの値動きは相関関係にあるといっても過言ではありません。
仮想通貨市場が停滞しない限り、ダッシュコインは、値上がりし続けるでしょう。
またBitCartにより15%offのAmazonギフトカードを購入できたり、仮想通貨専用ATM提供会社のLamassuと提携しているため、日本国内においても仮想通貨ATMによって現金引き出しをすることができます。
もともと決済という目的のために開発されて仮想通貨のため、日常生活の決済などにより活躍の場を広げていくことが期待できます。
ダッシュコイン(DASH)のリスク
ダッシュコインは高い秘匿性から犯罪に利用されやすい特徴があります。
銃器や薬物などを売買するダークマーケットでは犯罪の痕跡を残さないため、秘匿性の高い仮想通貨が好まれます。
また不当な手段を用いて獲得した多額の資金などのマネーロンダリングの手段などに利用されるケースもあります。
ダッシュコインは秘匿性の高さから犯罪の温床になりやすいのです。
ダッシュコインがダークマーケットにおける決済やマネーロンダリングの手段として世界的に利用されるようになると、各国で規制の対象になる可能性があります。
というか、現にコインチェックでハッキングされたネムが、このダッシュを使って取引されてますしね。匿名のコインは怖いですね。
参考:http://www.itmedia.co.jp/news/spv/1802/07/news086.html
ダッシュコインに規制がかかると通貨としての利便性が損なわれ、価値が暴落する可能性があるため、保有ポジションには注意が必要です。
まとめ
ダッシュコインはビットコインよりも技術的な優位性があり、その秘匿性と即決性の高さから、今後中長期的な値上がりが期待できる仮想通貨の一つです。
さらに徐々に日常生活内でダッシュコインが利用できるサービスが広がりつつあるので、ダッシュコインは決済通貨として保有することにもメリットがあります。
しかし、その一方で犯罪組織の決済や資金浄化などに利用されやすい特性があるので、政府によるダッシュコインの規制が施行された場合は通貨としての利便性が下がり、価格が暴落する可能性もあります。
ダッシュコインに投資をするときは動向をよく確認をして、保有ポジションを変更したほうがいいでしょう。
やっぱり、リップルや、草コインならiXLedgerなどといった、明確な目的があり、犯罪に使われにくいコインをチェックしておいた方がよさそうです。