マイイーサウォレットの使い方、作り方、注意点

MyEtherWalletの使い方と作り方、注意点を解説

マイイーサウォレットはイーサリアム含めERC20のトークンを保管し送金することができる、またICOに参加する際や、マイニングの報酬を受け取る際にもマイイーサウォレットが必要になります。

活用できる場面は自分の資産を守るためだけではないので、ウォレットを検討している場合はマイイーサウォレットを検討してみましょう。そこでウォレットの作り方から使い方について説明をします。

ウォレットの必要性について

取引所で仮想通貨を購入した場合、そのまま取引所に置きっ放しにする場合もありますが、必ずしもそれが安全とは言い切れません。

2018年2月にコインチェックに不正アクセスがあり、仮想通貨ネムが大量に流出した事件や、6月にも韓国の取引所では複数の仮想通貨が盗まれ、日本円で約44億円が流出しました。

取引所もセキュリティ対策は行なっていますが、コストや技術者不足で対策を行う前にハッキングさてしまうケースもあり、保有している全ての仮想通貨を取引所に預けるのではなく、長期的に保有するものはウォレットに移すなどして自らも対策を講じる必要があります。

イーサリアムとイーサリアム系のERC20のトークンには「マイ・イーサウォレット」というイーサリアムベースのウォレットというものが存在します。

ダウンロードするタイプで、オンライン上で管理もできますが、自分のパソコンのデスクトップでオフラインで保管しておくこともできます。

マイイーサウォレットの特徴(メリット・デメリット)について

マイイーサウォレットは、イーサリアムベースにつくらたERC20と呼ばれるトークンの専用ウォレットです。

オンラインでも管理できますが、デスクトップに移してオフラインでも管理することができるデスクトップウォレットにもなり、安全性が高いウォレットとしても有名です。

●メリット

・海外のウォレットは日本語対応していない場合もありますが、マイイーサウォレットは日本語に変換できるので大変便利です。

・オフライン状態で管理しながら、送信の際だけオンラインにしたパソコンで送信することで、秘密鍵をネット上に載せることなく送金することが可能なので、安全性が高いと言われています。

・複数のアドレスを作成することができます。
・ハードウォレットで有名なレジャーナノSとも連携させることができるので、使い分けができます。

●デメリット

・オフラインで管理ができるのでハッキングされにくくなっていますが、パソコンをネットに繋げた際にもしパソコンが感染していたら、ハッキングされてしまう可能性はあります。
・AppleのiPhoneやiPadには対応していないので、それ以外のMacやWindowsなどのパソコンでの作成になるのでそこだけ要注意です。
・ウォレット登録時に発行される秘密鍵はランダムで生成されるので、もし紛失してしまうと2度とウォレットが開けられなくなってしまうので、秘密鍵の保管には十分に気をつけてください。

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MyEtherWallet(マイイーサウォレット)の作り方と登録方法

①まずネットでMyEtherWalletを検索しアクセスします。

MyEtherWallet:https://www.myetherwallet.com

トップ画面が出たら、言語を日本語に変えましょう。

次に「強固なパスワードを入力してください(9文字以上)」とあるので、空欄にできるだけ複雑なものを入力します。入力したら「お財布の作成」をクリックします。*忘れないようにメモを残しておきましょう。

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②下の画面になるので、「ダウンロードKeystoreファイル」の青いボタンをクリックし、ダウンロードしておきます。
次に下の「理解できました。続けます」をクリックします。

③その次に、下のように文字がランダムに連なった秘密鍵が作成されるので、スクリーンショットなどをして絶対に忘れないようにしましょう。

忘れた場合、再発行はされないので要注意です。「お財布紙情報を印刷」をクリックするとペーパーウォレット用のQRコードを印刷することができます。

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上記でマイイーサウォレットの登録作業は完了です。次に使い方に移ります。

マイイーサウォレットへのログイン方法について

セキュリティが高いウォレットなのでログイン方法がいくつかあります。登録完了後のマイイーサウォレットのログイン方法になります。

前の説明での「アドレスを保存してください」をクリックした後、「どの方法でログインするか」という表示が出てきます。ログイン方法ほ主に2つの方法があります。

「keystore/JSON File」というログイン方法について

① keystore/JSON Fileにチェックを入れます。
②「お財布ファイルを選択」というボタンをクリックし、登録の際にダウンロードしたファイルをアップロードします。
③登録時に自分で設定したパスワードを入力します。
④最後にアンロックをクリックしてログインします。

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秘密鍵でログインする場合について

①秘密鍵にチェックを入れます。

②最初のお財布作成の時に保存した「自分の秘密鍵」を入力します。
(ちなみに「お財布情報を見る」からでも確認することができます。)

③最後にアンロックをクリックしてログインが完了です。

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マイイーサウォレットの画面の見方について

まずはログイン(アンロック)後の画面の見方について説明します。アンロックが完了すると下の画面に変わります。この画面は上部にある「お財布情報を見る」の画面内容です。

①自分のアドレス:別のウォレットへ送金する際のアドレスです。(アカウントアドレスも同じです)

②秘密鍵:アンロック(ログイン)する時のパスワードです。

③アカウント残高:保有しているイーサリアムの残高になります。

④トランザクション履歴:送金履歴やトークンを追加した際の情報を確認できます。

⑤トークン残高:イーサリアム以外の保有しているトークン残高を確認できます。

⑥カスタムトークンを追加:ICOトークンを受け取る際に利用します。(イーサリアム上で作られたERC20のトークンであること)

⑦等値:イーサリアムを他のコインに換算した時の価格が表示します。

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MyEtherWallet(マイイーサウォレット)のコインの入送金方法

マイイーサウォレットに入金する方法

①まずアンロックが完了したら、上部にある「お財布情報を見る」をクリックします。

②上の画像に変わるので、「自分のアドレス」をコピーします。

③次に、別のところに保有している外部ウォレットに移ります。例えばビットフライヤーのウォレットからイーサリアム(ETH)を移動してくるとします。

④ビットフライヤーにログインをし、左側にある「入出金」を選びます。

⑤いくつか項目が上部に表示されるので、「イーサリアム送付」を必ず選んでください。

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⑥次に、下の画像が出たら、コピーしたアドレスを「イーサリアムアドレス」に貼り付け「追加する」をクリックします。次に送付数量を入力します。

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⑦青い矢印のようなアイコンが出るので、それをクリックして完了です。
マイイーサウォレットに無事に送金されたか「お財布情報を見る」で確認しましょう。

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マイイーサウォレットから送金する方法

①アンロックをしたら、上部にある画面上部にある「Ether/トークンの送出」をクリックします。
②下の画像が表示されるので、送金先のアドレスを「宛先アドレス」の入力欄に貼り付けます。
もしビットフライヤーのウォレットに送金するなら、ビットフライヤーからイーサリアムアドレスを下の画像のように取得し、コピーしましょう。

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③送出数量は送金したい数量を入力します。右にある送金通貨からイーサリアムを選びます。
④ガスリミットは送金速度に影響します。急ぎなければ「標準設定(21000)」でOKです。
⑤最後に「トランザクションを生成」をクリックします。

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⑦「トランザクションを生成」をクリックすると「トランザクション送出」の画面に変わります。
⑧「はい、確かです。処理を実行します」をクリックして全て完了です。

送信先のウォレットでイーサリアムがちゃんと送金されか確認を行いましょう。

マイイーサウォレットを利用する際の注意点

マイイーサウォレットは本物とそっくりな偽サイトがあります。
そこに誤ってパスワードを入力してログインをすると、パスワードを盗まれてしまうので注意が必要です。

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このようにマイイーサウォレットを検索して、広告で表示されているものが偽サイトの場合があるので絶対にここからはアクセスしないようにしましょう。

アクセスは正式サイトからウォレットを作成した後に、ブックマークをしておき、今後はそこからアクセスするようにしましょう。

公式ウォレットと偽ったフィッシング詐欺が非常に多くなっています。公式サイトをブックマークしておけば、そっくりサイトと間違えることは軽減されます。

またマイイーサウォレットのセキュリティを上げるために、ローカル上で使うことがポイントになります。やり方としては、まず「Github」にアクセスします。

マイイーサウォレットのホーム画面が表示されるので、そのまま下スクロールすると下の画像が出てきます。

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右側にいくつか項目があります。赤く囲った「GitHub」という、マイイーサウォレットのソースコードが共有されている場所です。

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Githubをクリックしたら、ファイルをダウンロードするページになります。
赤枠で囲った緑のダウンロードボタンをクリックし、「Download Zip」を選択します。マイイーサウォレットファイルをローカル環境にダウンロードされます。

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「etherwallet-mercury」というファイルがダウンロードされたら、セキュリティ対策のされたパソコンに移し、解凍をして設定を行います。

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「dist」というファイルの中に、「index.html」というファイルがあります。

それをGoogle Chorme(推奨)で開き、マイイーサウォレットを作成したように、ウォレットの作成を行います。この時、秘密鍵とKeyStore/JSONファイルは厳重保管してください。

パソコン自体をオフラインにすることが一番のセキュリティ対策ですが、ネットに繋げる時はしっかりセキュリティ対策がされていることを確認しましょう。

マイイーサウォレットにあった出来事

2018年4月、マイイーサウォレットがハッキングされたという話題が上がりました。ニュースサイトでは約15万ドルが不正流出したと報じられました。その後、マイイーサォレットは正式に声明を発表しました。

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つまり今回の事件はマイイーサウォレットがハッキングされたのではなく、インターネットでのDNSハイジャックという不正事件で、要は公式のマイイーサウォレットにアクセスしたつもりが、そっくりの偽物サイトに誘導されてしまい、イーサリアムが盗まれたという経緯になります。

マイイーサリアムウォレットの作り方と使い方についてまとめ

専用ウォレットがあることでイーサリアムやERC20トークンを安全に保管でき、またイーサリアム系のICOで購入するトークンを受け取ることもできるので大変便利なツールです。

しかし、アクセス方法を誤ったり、ウイルスに晒してしまうと安全であるはずのウォレットから資産が盗まれてしまうケースもあります。

インターネットの中にある問題は多くのインターネット業者が絡んでいるため、すぐには解決できない問題です。そのためユーザーが自己防衛し、正しい使い方で安全に資産を保管しましょう。