
2月12日、フィンテック グローバル(東京、品川)が2018年10~12月期の連結決算を発表した。
フィンテックグローバルは資産流動化商品の組成や投資銀行事業を主力とする金融会社であり、ストラクチャードファイナンス業務と企業投資の両輪で企業の成長と地域社会の発展に寄与する「ブティック型投資銀行」である。
テーマパーク事業や飲食・食品関係事業、公共コンサルティング事業、他の金融企業など幅広い業種への投資を行っている。
その発表によると、最終損益は5億9900万円の赤字であった。
売上高が前年同期比66.9%増の10億円で経常損益は8億400万円の赤字、営業損益は7億4700万円の赤字となっている。
前年の同期における同社の最終損益は4000万円の黒字であり、経常損益は2億6100万円の赤字、営業損益は2億4100万円の赤字であった。
販売費及び一般管理費は、メッツァビレッジの運営費用に加えてムーミンバレーパークの開業準備費用が増加したことや子会社増加の影響を受けたことで12億200万円にのぼる。営業損益・経常損益の赤字はその結果であると考えられる。
売上原価はメッツァビレッジの運営費用や子会社増加により5億6400万円となり、売上総利益は4億5500万円にとどまる。
これは投資回収案件がなかったことが要因である。同社は不動産アセットマネジメントやM&A関連を中心に業務受託による売上増加に加えて前連結会計年度の第2四半期以降の子会社も増加させている。
2019年9月期では売上高が前期比3倍の110億円が見込まれている。
また経常利益は3億1000万円、営業利益は5億1000万円が見通されている。
フィンテック系企業にとって今は今後の飛躍に向けたシステム構築や新たなる事業展開に投資する時期であるといえる。
一時的な赤字に臆することなく画期的な独自のシステム構築をなしいち早くフィンテック市場の中で地盤を固めることが出来るかが勝敗の大きな鍵となりそうだ。
その意味で、設立から20年以上も経て基礎が固まっているフィンテックグローバルは有利であるといえる。