
現在世界的に普及が進んでいるフィンテックだが、中でも中国ではその勢いはとどまることを知らない。
コンサルティング会社「アクセンチュア」の報告によると、中国企業のフィンテック投資総額は世界のフィンテック投資総額553億ドルのうち255億ドルにも上り、実質半分以上を占めている。
また、昨年度における中国本土のフィンテック投資件数は348件で、2017年の154件から倍増している。
こうした中、今月10日、中国の第13期全国人民代表大会(全人代)第2回会議プレスセンターが「金融改革と発展」に関する記者会見を開催。
中国人民銀行(中央銀行)の易綱(えき・こう)総裁、陳雨露(ちん・うろ)副総裁、潘功勝(はん・こうしょう)副総裁兼国家外貨管理局長、范一飛(はん・いっぴ)副総裁が質疑の応答を務め、フィンテックの発展・実体経済の支援を進める考えを明らかにした。
また、シンガポールのウェブサイト「TechinAsia」は「米国との関係が緊張も、中国が世界でフィンテック業界の融資の急成長を促進中」との記事を掲載。
米国の関連部門の外国による投資およびM&Aに対する審査の強化及び中国のフィンテック買収に歯止めをかける動きがあるにもかかわらず、フィンテック投資は世界的に急成長を遂げている。
フィンテックの市場はその取引量急増とともに成熟しつつある。そのありようはフィンテック市場の大部分を担い今後も前のめりに参与するであろう中国経済の流れにかかるところが大きいだろう。