
近年、金融とIT(情報技術)の融合であるフィンテックの市場発展は目覚ましい。
そのような中、ニューヨーク連邦銀行(以下ニューヨーク連銀)はフィンテック諮問委員会を設立した。
フィンテック市場が急激に発展している中で、ニューヨーク連銀が主導してフィンテックの現状を把握し、フィンテックの発展と金融市場の関わりが研究されることとなる。
フィンテック諮問委員会には大手金融機関や有名IT企業、その他有識者などがメンバーに加わっている。
具体的には、米IBMや米国の証券決済を担う証券保管振替機関(DTCC)、グーグル・クラウド、英銀バークレイズ、マサチューセッツ工科大学(MIT)などの識者らである。
今月、フィンテック諮問委員会主催の初フィンテックコンファレンスには、業界関係者約100人が集まり、連銀幹部より諮問委員会設立の狙いなどが説明された。
年度初めである明日には、一度目の会合が開かれ、以後年に二度のスパンでフィンテックの今後に向けての議論が進められていく予定となっている。
フィンテックは既存の金融機関への脅威とされる一面もあるが、一方で提携や競争によって金融市場の発展因子となる可能性も大いにある。
今回の諮問委員会設立にはその両側面をコントロールする狙いがあろう。