中国 フィンテック投資 急減

現在、中国においてフィンテック分野の投資が急激な減少傾向を見せている。

昨年秋季まで、中国ではフィンテック分野の未上場・スタートアップ等への投資の勢いが凄まじく、世界の中でもトップであった。

しかし、2019年春季(1月から3月期)における投資額は1億9千万ドルまで落ち込み前年度の12%となっている。

これにより、地域別投資動向においてはインドに後れをとる結果となった。

この背景には米中の貿易摩擦が激化していることや、中国当局がオンライン融資の規制強化を強めていることがある。

米中の貿易摩擦により投資資金が大きく減少し、2019年春季に中国で10億円を超えた資金調達を達成しているのはわずか10社となっている。

昨年度には80もの企業がこれを達成しており、投資の急な減少は各企業に及んでいることがわかる。

また金融リスクの圧縮を狙ったP2P金融への規制強化では、大規模な資金調達を達成していた企業が矢継ぎ早に破綻し、6600社もが参入した関連企業のうち5600社以上が倒産している。

一方、世界全体にわたるフィンテック投資額はいまだ上昇傾向にあり、今年春季における投資額は昨年度より2%増の63憶ドル、一件当たりの投資金額では8%も増加している。

特に北米では前年の春季より35%もの増加を見せており、フィンテック拡大の勢いはすさまじい。

各種サービスや製品の開発が進められる中、各国あるいは国家間や国際機関における規制と推進の在り方がどのように敷かれていくかに注目が集まっている。