
アイルランドに登記上の本拠を置く総合コンサルティング会社アクセンチュアは、2018年のフィンテック企業への投資額について調査・発表した。
同調査によると、世界におけるフィンテックベンチャー企業への投資額は前年比の2倍を超える553億円であった。
また、フィンテックの投資案件数も大幅に増加。
前年比の約19%増の3,251件に達したことが明らかとなった。
国内のフィンテックベンチャーへの投資はさらに大きな飛躍率を誇り、前年比5倍以上の5億4200万ドル、投資案件数は3倍近くまで伸長した。
これは我が国におけるフィンテックベンチャーへの投資額で過去最高額を記録するものである。
日本では関連する種々の体制が整いつつあり、今後は世界最先端のイノベーション創出と日本から世界に展開される環境づくりが求められることとなろう。
日本以外にもオーストラリアやブラジル、カナダなどにおいて過去最高の投資額が記録されている。
中でも、中国は投資案件数が348件と2倍以上に成長し、投資総額は前年度比約9倍の255億ドルにのぼっていることが分かった。
世界におけるフィンテックベンチャーへの投資の飛躍も中国における投資の急増が大きな要因となっており、上記中国の投資総額は全体の投資総額の46%にあたる。
この度の調査でフィンテックにおいて先進国である同国のフィンテックエコシステムにはさらなる伸びしろがあることが示されたといえる。
その他、先進諸国においてもフィンテック企業への投資額は急増を見せた。
米国では前年比49%増の170億ドル、英国では前年度比50%増の39億ドルと、各国のフィンテックベンチャーは順調に資金調達を行っている。
現在の勢いがどのように引き継がれるかは各種取り組みにより世界中で実質的なフィンテック活用が開始した今年度の経過に左右されることとなろう。