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【1億円企画始動】メルカリから誕生する全く新しいキャッシュレス経済圏メルペイ

メルカリは私たちの生活の中で浸透し始めたサービスです。このメルカリのサービスを詳しく調べてみると、お金絡みの新しいビジネスモデルが生まれていることが分かります。

2019年8/30のニュースリリースでは、「友だちを招待することで1人あたり最大1億円相当をプレゼントする」ということで、話題を集めました。

出典:メルカリ

近年、全く新しいキャッシュレス経済圏が誕生しようとしていますが、この記事ではメルカリが築きあげるキャッシュレス経済圏について紐解いていきます。

メルペイのスマホ決済サービス開始

メルカリ社は2017年に金融関連サービスの子会社メルペイを設立しました。当初は仮想通貨ビジネスへの参入が報じられましたが、登録が遅れているようです。そして、2018年にメルペイは、スマホ決済を始めることになり、これによって、メルカリで得た売上金を提携先の店舗で使用できるようになったのです。

2019年8月に大々的にメルペイでの決済サービスの企画を始め、ペイペイやラインペイに並ぶ潮流がやってきていると言えるでしょう。

メルカリの年間売上は3,000億円にもなるため、この売上金が実店舗で使用できれば、新しい経済圏が生まれるかもしれません。新しい形のキャッシュレス経済圏はメルカリから誕生しようとしています。

成長が止まらないメリカリ

メルカリは「スマホを使用して不用品を簡単に出品できる」という強みで急成長をしたフリーマーケットアプリ(フリマアプリ)です。フリマアプリとは個人間売買のためのアプリのことを言います。

メルカリ社の資料によると、同社の前進は2013年に設立されたコウゾウです。

その年にフリマアプリ・メルカリ事業を始め、11月に社名をメルカリに変更しました。メルカリは米国や英国にも進出し、コウゾウの設立から僅か4年で連結売上220億円の会社に成長しました。

メルカリ社は、2018年に東証マザーズに上場。メリカリ社のIPOは人気化し、公開価格は3,000円で、上場初値は5,000円を付けました。

メルカリ社のIPO

メルカリ社のIPOの概要は下記の通りです。

メルカリ社のビジネス展開

メルカリ社のビジネス展開は下記の通りです。

ヤフオクとメルカリの違い

不用品を売るとき、ヤフオクかメルカリかで迷うことがあると思います。

ヤフオクはオークションサイトのため、少しでも高く売れるように商品の撮影や説明に工夫が必要です。高いカメラで上手に撮影した写真を何枚もアップする打ち方が珍しくありません。

その一方でメルカリは個人間のフリーマーケットのため、売値をあらかじめ決めておくことができ、値下げ交渉もできます。

スマホで写真を撮影して、商品の特徴を入力するだけで、簡単に出品できることを強みとしています。また、メルカリは出品期間の制限がなく出品手数料が不要です。

そのため、売れるかどうか分からないものは、メルカリのほうが出品しやすいといえます。

驚愕のバーコード査定が開始

メルカリは、2018年6月から本屋CDのバーコード査定を始めました。

出品するときにアプリで「バーコードを出品する」を選択すると、バーコードリーダーの画面に切り替わります。スマホをバーコードにかざると商品タイトルと参考価格が表示されるのです。

メルカリのバーコード査定のレスポンスは速く、全くストレスを感じさせません。定型の商品説明が自動的に表示される仕組みも便利です。

簡単な発想と匿名配送

メルカリはヤマト運輸と提携して「らくらくメルカリ便」を始めました。

このサービスは、宛名書き不要で、送料が通常の宅配便より安くなっています。また、郵便局とも「らくらくメルカリ便」を提携し、小さなものを割安に発想できるようにしたのです。

出典:らくらくメルカリ便

このような仕組みによって、売る側にとって発想の手間とコストを節約できるようになりました。

また、個人間売買では相手の住所や氏名が、互いに分かるという問題がありました。とくにメルカリは若い女性が多く利用しているため、プライバシーの問題は重要視されていたのです。

この課題をクリアするため、メルカリでは匿名配送が可能になっています。配送業者には、送り先が分かりますが、売り手も来ても互いに匿名という仕組みです。

売上金は即現金化できない

メルカリの売上金は現金ですぐに受け取ることができません。

メルカリの売上金は、アカウントに貯まり、申請して銀行口座に振り込んでもらうのが基本です。申請しない場合は、90日後に自動的に銀行口座に振り込まれます。金額が小さい場合だと振込手数料が高く感じてしまうでしょう。

女性のユーザーが過半数を占めている

ニールセンの調査によると、以前は、オークション・フリマサービス利用者はPC利用者のほうが多かったのですが、その後、スマホ利用者が増えて、2014年には初めて逆転しました。

2018年4月ではスマホ利用者数は2750万人、PC利用者は680万人と、スマホ利用にシフトしています。

男女別の利用者属性は、ヤフオクでは35歳以上の男性が過半数を占めています。

その一方で、メルカリをスマホで利用している人は34歳以下の女性が過半数を占めているのです。メルカリは、ヤフオクのユーザーと違うユーザーを掘り当てていたことになります。

メルカリとヤフオクの比較表

これまで、メルカリとヤフオクの違いを解説してきましたが、比較表で確認しておきましょう。

メルカリの売上金に関するポイント

メルカリの売上金は独自モデルを構築していますが、ここでは売上金の仕組みのポイントを解説します。

メリカリの売上や送金の仕組み

メルカリでモノを売っても、その売上金は自分の銀行口座に直接入ってきません。売上金はメルカリ社に預けておき、その後のポイントに替えるか銀行口座に振り込むかのどちらかです。

なぜ、銀行口座に直接入ってこないのでしょうか?

実は、個人間で銀行振り込みをさせて入れば、資金決済法に縛られてしまうのです。そのため、新しいビジネスでは法令上アウトかセーフか判断しにくいところがあります。小さな企業の場合は、グレーゾーンのままビジネスが進むことすらあるのです。

メルカリ社は資金決済法に縛られずに、預かっているお金を会社の事業資金として使うことも可能でした。しかし、メルカリの急成長とともに、金融サービスとしての問題点が指摘され始めたのです。

資金移動業者は送金途中の資金、預り金の100%以上の資金を供託しなければいけません。

もし、金融庁が送金と判断する場合は、資金移動業者の登録が必要です。つまり、メルカリが預かっている売上金のすべてを供託金として預けなくてはいけないのです。このように、メルカリは急成長に伴い、社会的な責任は非常に重たいものとなりました。

金融サービスの問題に対するメルカリの対策方法

資金決済法に縛られないようにメルカリでは、次のような仕組みを構築しました。

・売上金は出金申請がなくても90日後には銀行口座に振り込まれる
・売上金でメリカリの商品を購入することはできない
・売上金をポイントに換えて、そのポイントでメルカリの商品を購入する
・メルカリポイントは、電子マネーであり、払い戻しをすることはできない

メルカリの口座に売上金を長く預けることができてしまうと、ユーザーが銀行口座と勘違いしてしまう恐れがあります。また、メルカリポイントを電子マネー扱いとすることで、送金問題をクリアしました。

メルカリの売上金が消える仕組み

2017年まで、メルカリの売上金は1年間有効で、その期間を過ぎると売上が失効する仕組みでした。

失効すると、メリカリ社の収益となります。ユーザーは、失効する前にメルカリで買い物に使用するか、銀行口座に振り込んで出金するかしなければいけません。

売上金がメルカリアカウントに残る仕組みにしたのは、メルカリ社がそれを事業資金に使用したかったためでしょう。

ユーザーの売上金を事業資金に回せば、無利子で事業資金を調達したことと同じだからです。これは合法な範囲であれば、ビジネスモデルになります。

メルカリが資金移動業者として登録しない理由

メルカリ社が資金移動業者登録をしていれば、ユーザーはメリカリで売ったお金でメルカリの商品を購入できます。

売上金をポイントに交換しなければ、買い物できない仕組みは不便です。また、ポイントの有効期限は1年間となっています。このように、ユーザーにとって不便になっている理由は、無利子で事業資金を調達という理由と、供託金の違いと考えられます。

資金移動業者の場合は、預かっているお金の残高の100%以上を供託しなければいけませんが、電子マネーなら半分で済むのです。

残りは前述したように事業資金に回せます。経営者なら、いつも資金繰りで苦労していることもあるでしょうから、誰もが現金ではなく電子マネーの方を採用したいはずです。

まとめ

この記事では、メルカリの基本概要と仕組みについて解説してきました。

従来のネットオークションとは異なるビジネスモデルで、新たなユーザーの発掘に成功したメルカリ。2019年には、メルカリの売上で得た電子マネーがコンビニなどの実店舗で使用可能となりました。

今、メルカリから新しい形のキャッシュレス経済圏が誕生しようとしています。ビジネス感度を高めるために、今後のメルカリの動向には注目をしておきましょう。