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ブロックチェーンを活用した世界初のグルメSNS
シンクロライフは、ブロックチェーンを活用して良質なグルメレビュアーへの暗号通貨報酬や、食事代金からの暗号通貨還元などを行う世界初のトークンエコノミー型レストランレビューSNSです。
現在は日本語、英語、韓国語、中国語の4言語で155カ国に展開。口コミは19万件、掲載店舗数は10万店舗を超えています。
SNS形式の口コミ投稿アプリとしてサービスを開始し、2018年8月からはレビュアー・口コミの信用スコアに応じて暗号通貨「シンクロコイン(SYC)」を付与しています。シンクロコインは、暗号通貨取引所LATOKENで取引可能です。
さらに、2019年7月より「食べるだけで暗号通貨が貯まる」サービスの提供が開始されました。
シンクロライフのユーザーは、サービス加盟店で飲食することで会計金額の1~5%相当のシンクロコインを受け取れます。
同月には株式会社オリエントコーポレーションと資本業務提携を発表。全国80万店以上の加盟店や、1,000万人以上のクレジットカード会員を持つオリコと資本業務提携することにより、新しいプロモーションサービスの提供や、Fintech領域での協業を目指しています。
また、2019年8月には三菱UFJニコスと組み、飲食店でのクレジットカードの利用額に応じて暗号通貨を発行する実証実験をはじめました。
シンクロライフ加盟店で決済すると、QRコードを使って支払い額に応じた暗号通貨を発行します。アプリの電子財布(ウォレット)に、決済額の1~5%の暗号通貨がたまる仕組みです。
「シンクロライフ」の目指すべき道
シンクロライフのミッションは、次の2つです。
2. ユーザー同士の交流やコミュニティーの創出により、人々の心を豊かにする
1日3食で計算すると、75歳までに8万食食べる計算になります。
週2回外食すると仮定すると、7500回。未成年期や老人期を考えると外食は5000回未満になります。その限られた外食の機会をムダにしないよう、シンクロライフがサポートしたという理念があるのです。
株式会社GINKANの会社概要
株式会社GINKANは、ブロックチェーン技術を活用した、「トークンエコノミー」による新しい経済圏へチャレンジするスタートアップ企業です。
ブロックチェーンの技術革新と消費者のライフスタイルの架け橋となるべく消費者に近いサービスを提供し、国の垣根がないトークン経済で人々が豊かになることを目指しています。
設立は2015年12月。グルメSNSアプリ「シンクロライフ」と、トークアプリ「フェスター」を提供しています。
シンクロライフを作ったのは飲食店業界をよりよくしていこうというビジョンのためで、ブロックチェーンは、それを達成するためのツールとして捉えています。
シンクロライフの特徴
AIレコメンドによるお店探し
シンクロライフは、AIによってどこにいても5秒で美味しい店に出会えるレコメンド機能を搭載しており、レストラン検索の煩わしさを解消してくれます。
ユーザーの投稿や閲覧履歴など、シンクロライフのアプリ内でのアクションを独自のアルゴリズムで分析することで、自分の好みに合った飲食店が見つけやすい仕組みになっているのです。
17万件のレビューと42万枚の写真が掲載され、日本語のほかに英語や韓国語、中国語にも対応。ユーザー登録は82カ国、48カ国でレビューが掲載されているのです。
品質の高い口コミにはトークン報酬が発生
シンクロライフでは、報酬として2000万トークンをプールしています。毎週スコアの集計が行なわれ、値に応じたトークンがもらえる仕組みになっています。
トークンがもらえる対象になっているのは、飲食店のレビューと店舗情報の作成。今後は海外情報の翻訳や加盟店舗の紹介に対してもトークンを提供することを検討しています。
ただのレビューでは評価されず、質の高いレビューが重要です。
とにかくレビューを書けばトークンがもらえるのではなく、あくまでもサービスへの貢献度が高いレビューのみにトークンを与える仕組みを作っているのです。
トークン報酬制度の採用による高い成長を実現
グルメが集まるSNSコミュニティーを作り、SNSへの貢献度に応じてもトークンが発行されます。
質の高い評価や投稿につなげるため、これまで紹介されていなかった店舗について投稿したり、投稿を見た人がお気に入りに登録したりするなどしたら高い評価を得ることが可能です。
貢献度の高いレビューには、より多くのトークンが分配されます。
これまでグルメの口コミ投稿というのはボランティアでしたが、今後はグルメビューワーという職業が生まれる可能性もあるのです。
飲食店での食代金をトークンで還元
シンクロライフ加盟店で決済すると、QRコードを使って支払額の1~5%相当のトークンがもらえます。さらに SNS への貢献度に応じてトークンが発行されます。
レストランなどの店舗側は導入デバイスが不要なので、初期費用と月額費用がいりません。
最大売上の5%を成功報酬として支払えばいいので、リスクはないのです。さらに、シンクロライフが広告を掲載して集客を支援してくれます。
トークンはレストランの食事券との交換や、食事代金の決済で利用できます。レストランの食事券は、最低1 シンクロコイン(SYC)= 1ドル以上の価値で利用可能です。
シンクロライフは都内を中心に店舗を展開しており、2019年度中に1000店舗を目指しています。
ウォレットをベースとした決済事業
シンクロライフのアプリ内蔵された暗号通貨ウォレットは、将来ユーザーの総合デジタルウォレットを目指しています。ウォレットとは、暗号通貨を保管しておく「財布」のようなものです。
財布なので保管しておくだけではなく、送金時や受取時に必要になります。
暗号通貨はネットワーク上の通貨のため、物理的な貨幣や硬貨はありません。そこで、ネットワーク上にウォレット(財布)を作ることで、買い物した時に直接支払いができるようにしているのです。
QR コード決済やウォレットと連動した暗号通貨建てのデビットカードで、世界中リアルタイムでの決済が可能になっています。
シンクロライフが注目される理由
トークンエコノミーのコミュニティーの創出
シンクロライフの目的は、正確で質の高い情報を集めることです。
トークン欲しさだけで投稿者が増えては、使えるアプリになりません。ただ、「良質なレビューとはどういうものか」、「トークンを与えてもどれだけの効果があるのか」という疑問を持つ人もいるでしょう。
シンクロライフでは、各ユーザーが持つスコアやレビューの性質、ユーザーの反応などをスコアリング(採点)する仕組みを作っています。
つまり、「そのレビューは誰が行なっているのか」、「ユーザーからどんな反応があったのか」ということが基準になるのです。
シンクロライフでは、以前から「経験値」というゲーム的要素が導入されていました。トークンのようなインセンティブはないものの、同じようなシステムがあったのです。
レビュアーは、投稿した口コミのサービス貢献度に応じて経験値を獲得でき、「初段~神」といった称号を得ていました。
投稿が少ない店舗のレビューを書いたり、他のユーザーが行きたくなるような店舗のレビューを書いたりすると、経験値が貯まる仕組みになっていたのです。
以前からレビューをスコアリングする仕組みがあり、投稿数や写真の増加はもちろん、店舗情報の追加や修正などのアクションに繋がっていました。
レビューのスコアリングは、シンクロライフのコミュニティー拡大に大きな影響を与えていたのです。
ただ、レビューや情報提供を通じて飲食店やシンクロライフに貢献しても報酬などが発生せず、あくまでもボランティア的な位置づけでした。
そこにトークンという金銭的な要素を取り入れることで、レビュアーのモチベーションや継続率も上がるようになったのです。
暗号通貨への不信感の解消への一歩
コインチェックなど相次ぐ不正流出事件などの影響で、暗号通貨への不信感は拭えない状況です。
飲食店で食事をするだけで暗号通貨をもらえるというシンクロライフも、実現までに相当な困難があったと予想されます。しかし、2018年9月に実証実験を行った「東急プラザ銀座」の20店舗からは、ほとんどネガティブな声は聞かれませんでした。
飲食店の店長会議でシンクロライフの説明をした時、積極的な参加を表明する店舗が多かったのです。
関係者の熱意が共鳴した結果、短期間でシンクロライフの実証実験が実現できました
シンクロライフの取り組みは、フィンテックの業界関係者のみならず、暗号通貨にこれまで関心を抱いてなかった層を巻き込んでいくのか、社会にどんなインパクトを与えるのかという点が注目されています。
まとめ
トークンエコノミーとは、国や政府が発行する法定通貨に依存しない、「トークン」と呼ばれる代替通貨を用いた経済圏のことです。
トークンごとに経済圏が構築されるので、グローバル企業のサービスを展開させたり、国家間の壁を取り除いたりすることが可能になります。利用者の投稿に、報酬としてトークンを発行する仕組みを構築したのがグルメSNSの「シンクロライフ」です。
質の高い投稿(レビュー)にはトークン報酬が発生するので、投稿者のモチベーションや継続率が上がることが期待できます。シンクロライフは、世界155カ国で展開、口コミ件数は19万件、掲載店舗数は10万店を超えています。
シンクロライフの取り組みは、暗号通貨の業界だけでなく、社会にどんなインパクトを与えるかが注目されています。