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命と健康を守る最新技術ヘルステックのスタートアップ企業12選!

日本は世界でも長寿国とされ、年々長寿化しています。1950年ごろの男性の平均寿命は約60歳でしたが、現在は約81歳まで伸びています。現在60歳の人の約4分の1が95歳まで生きるという試算もあり、まさに「人生100年」時代を迎えようとしているのです。

ヘルステックとは

長寿化が進む中、それを支える医療分野はさまざまな課題を抱えています。

医療の質はもちろん、高齢化が進むことによる医療費の増加、介護の人手不足も社会問題になっています。日本は国民皆保険制度を取っており、誰でも平等に医療サービスを受けることができます。しかし、高齢になれば病気になる確率も高くなり、日本の医療費は増加の一途をたどっています。

とくに1940年代後半に生まれた「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者になる「2025年問題」がでてきています。

また高齢者だけでなく、生活習慣病などの慢性疾患の患者が増えていることも医療費増大の要因です。また、大都市部に医師が集中し、地方では医師が不足しています。また、医師や看護師など医療従事者の過酷な労働環境も問題視されています。

それらの問題の解決策として期待されているのが、ヘルスケアとIT(情報技術)を融合した「ヘルステック(ヘルスケアテック)」です。

ヘルステックに明確な定義はありませんが、最新のICT(情報通信技術)を活用した新しい医療サービス、あるいはそれを創造することです。クラウドコンピューティングやスマートフォン、タブレットなどのモバイル、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)などの技術を活用し、これまでになかった医療サービスを開発します。

ヘルステックにもベンチャーやスタートアップが参入

これまで、医療分野の企業は限られていましたが、ヘルステックにより異業種の企業やベンチャー・スタートアップの企業が加わるようになりました。

新しい価値や技術をもった医療サービスが次々と開発されているのです。それでは、注目スタートアップを見ていきましょう。

1.インフィテック

出典:インフィテック

インフィテックは、在宅介護や訪問介護などの介護サービスならびに介護用品の開発・提供を行っています。さらに、センサーを活用した高齢者見守りシステム「LASHIC(ラシク)」を提供しています。ラシクは、高齢者の自立を支え、安心を共有するシステム。

自宅内に設置した「LASHIC」センサーで、家族は高齢者宅内の状態を共有できます。高齢者宅の室温や照度などの生活環境や、運動量・睡眠時の呼吸や脈拍など被介護者に異常がないかリアルタイムで確認できるのです。

もし異常があれば介護者のスマホに通知が届くようになっており、介護者の負担を軽減させながら、きめ細かな対応を可能にします。

2.ウンログ株式会社

出典:ウンログ

50万ダウンロードの「うんち記録アプリ」。ユーザーは、大便の形状や色・大きさ・匂いなどの状態をチェックしてウンログに記録します。お腹の状況が診断されてスコアが表示され、スコアに応じてアドバイスが得られます。美容や健康に大切な「毎日の快便」をサポートするアプリなのです。

また、ウンログだけでなく、腸内を検査するキットも提供。腸内にいる細菌の種類やバランスを診断して健康状態をフィードバックします。

3.エネフォレスト株式会社

出典:エネフォレスト

エネフォレストは、感染対策事業とエネルギー事業を通じて、人々が安心して毎日を過ごせる環境づくりを目指しています。

環境感染対策として、UVGI方式=紫外線による空気殺菌を活用した殺菌装置「エアロシールド」を開発・販売をしています。エアロシールドは、空気中の浮遊菌を89.6%減少させます。エアロシールドは、病院やクリニックなどの医療機関、高齢者の集まる介護施設、子ども達が通う保育園や幼稚園など多くの施設で採用されています。

4. クオンタムバイオシステムズ株式会社

出典:クオンタムバイオシステムズ

クオンタムバイオシステムズは、DNA(デオキシリボ核酸)の塩基配列を自動的に読み取り、解析する装置「DNAシークエンサー」を開発しています。最先端の半導体微細加工技術と高感度電流測定システムを活用し、1分子シークエンシングと呼ばれる、ライフサイエンスの革新的プラットフォームを提供しているのです。

これまでのDNAシークエンサーは、1台3000~4000万円、ハイエンド機種では1億円にもなりました。しかし、クオンタムバイオシステムズのDNAシークエンサーは、1台100万円程度。また、解析時間も大幅に短縮させることが可能になりました。

高性能のDNAシークエンサーは、病気の原因解明や創薬研究など医療分野での活用が想定されています。

5. トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社

出典:トリプル・ダブリュー・ジャパン

排泄予測ウェアラブルデバイス「DFree」を開発しています。DFreeでは、膀胱の膨らみを超音波で計測し、専用アプリがトイレのタイミングを10段階で知らせてくれ、主に介護現場で活用されています。

厚さがわずか12mmなので、装着したまま外出しても目立ちません。また、予期しない失禁を防ぎ、介護者の負担を軽減できます。また、排泄に関連したデータを収集し続けるので、利用するほど排泄予測の制度を向上できます。

6.株式会社バックテック

出典:バックテック

企業の従業員を対象にした、肩こり・腰痛対策ソリューション「ポケットセラピスト」を開発しています。

⦁ 肩こり・腰痛で従業員の生産性が低下している
⦁ 症状が強かったり慢性化したりしている従業員を助けたい
⦁ 会社を休んで治療する従業員が多い
⦁ 従業員の医療費を抑えたい

といった企業が導入しています。ポケットセラピストでは、企業の健康増進施策の効果判定を支援する「アセスメントプラン」と、肩こり・腰痛の健康相談を行う「ソリューションプラン」が利用できます。

7. ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社

 

出典:ユニバーサル・サウンドデザイン

対話支援機器「Comuoon(コミューン)」を開発・提供。コミューンは、聴こえに悩む人が自ら工夫するのではなく、話す側から聴こえの改善に歩み寄るという逆転の発送から生まれた対話支援機器です。
コミューンでは、高周波音域の音をより聞こえやすく、クリアに変換します。また、クリアな音をまっすぐ届けるために、卵形状を採用。さらに音声を信号処理することで、自然な音質にして脳での認識をしやすくしています。

8. リーズンホワイ 株式会社

出典:リーズンホワイ

「全人類の寿命を1秒伸ばす」というのが、リーズンホワイのビジョン。NHKの調査によると、半数近くのがん患者が、診断確定まで2カ月以上要しています。この背景には、患者と専門医のミスマッチがあるとリーズンホワイは考えています。

そこで、患者と専門医をITでつなぐさまざまなソリューションをリーズンホワイでは開発しているのです。主要なサービスは以下の4つです。

Findme(ファインドミー)

患者が現在受けている病気の治療方針に対して、複数の専門医から意見を受けられるサービス。

Whytlink(ホワイトリンク)

専門医あるいは専門医を目指すドクターの経歴や実績、医師同士の推薦などの情報を集約したプラットフォーム

WhytPlot(ホワイトプロット)

医療機関の地域連携やエリアマーケティングを支援するツール

yourHospital(ユアホスピタル)

公開データを基に、患者の最適な病院選びを支援する病院検索プラットフォームです。

9. Canary Speech

出典:Canary Speech

Canary Speechは、人工知能(AI)を活用して会話を分析し、神経疾患や認知疾患などの病気を初期段階で発見する装置を開発しています。パーキンソン病やアルツハイマーなどの患者の会話データを大量に収集。会話の特徴を分析することで、それらの病気に特有な会話パターンを特定して病気を検出します。

10. D&P Biotech

出典:D&P Biotech

D&P Biotechは、人工知能(AI)によって遺伝子解析した結果をもとに、患者に合わせた治療をカスタマイズ創薬するソリューションを研究しています。たとえば、多くの死亡者をだしている肺がんに対して、初期のがん患者の手術後を予測する遺伝子分析キットを開発しています。

11. Evasc

出典:Evasc

Evascは、脳動脈瘤治療のための医療機器を開発しています。主力商品は、脳動脈瘤治療のコイル塞栓術の補助デバイス「eCLIPs」です。コイル塞栓術とは、コイルを静脈瘤に詰めることで出血を抑える手術法。脳に触れずに治療でき、脳静脈瘤の95%のタイプに使用可能です。

12. eWell

出典:eWell

eWellでは、訪問看護システム「iBow」を開発しています。iBowは毎月アップデートし続けている訪問看護専用の標準電子カルテ。訪問看護の記録をクラウド上で管理することが可能なので、業務を効率化できます。

また、日々クラウドで管理・蓄積しているデータを、経営判断をサポートする分析データの形で抽出して利用することも可能です。

まとめ

今回はヘルスケアとITが融合した「ヘルステック」のスタートアップを12社紹介しました。かつて医療分野のプレイヤーは限定されていましたが、創業間もないスタートアップも続々参入しています。これからも新しい価値を持つ医療サービスが次々と開発・提供されることが期待されます。