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英金融当局のFCA、FinTechに対し金融規制の実験場を開設へ – finAsol

英金融当局のFCA、FinTechに対し金融規制の実験場を開設へ


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イギリスの金融当局であるFCA(金融行為規制機構)は5月9日、FinTech企業の新しい金融サービスを実験することができる「金融規制のサンドボックス(実験場)」を開設すると明らかにした。

このサンドボックスは、革新的な金融サービスの出現を促進することを目的にしており、FinTech企業等が既存の金融規制の適用を受けずに、新しいサービスを顧客に試験的に提供することを可能にするもの。

サンドボックスで試験ができるのはイギリス企業に限定されており、本年7月までに事前にFCAに申請し、個別に認定を受ける必要がある。なお、銀行免許の取得を目指す企業は対象外。

認定を受けた企業は、既存の金融規制の全面適用を免除される代わりに、各サービスに応じた限定的な承認を受けて、その範囲内で試験的なサービス提供を行うことができる。

またFCAは、新しいサービスが既存のルール等に抵触する場合でも、サンドボックスの実験結果によっては、国内外の法律の変更を伴わない範囲で既存ルールの適用除外や修正の検討を行うとも述べている。

FinTech企業に対する金融規制のあり方については各国で活発な議論が開始されており、特に新しい金融サービスに対していつどのように金融規制を適用していくのかは悩ましい問題となっている。

各国ともFinTech企業の育成を国家戦略として掲げている一方で、既存の金融規制を無視するような新サービスが野放図に育つのは避けたいところ。

今回のイギリスにおける取り組みは、このような各国の金融当局の悩みに1つの解を提示するものになる。FinTech企業にとっても、新しい金融サービスが金融規制に抵触するか否か不明確なままサービスを開始するリスクを避けることができる。

先週、オーストラリアのASIC(証券投資委員会)もサンドボックスの設立計画を明らかにした。日本においては金融庁が昨年末に「FinTechサポートデスク」を設置済だが、より踏み込んだ対応として、今回と同様のサンドボックスの設置が待たれる。